兼業・副業人材の活用

2023年03月10日

近年、DXの進展により企業を取り巻く環境は急速に変化しています。
この変化に適応し、企業課題をスピーディーに解決するためには、人員強化が必要不可欠となっています。
しかしながら、人員強化施策の一番手である従業員の採用が難しい状況において、変化への対応に苦戦する企業が多く存在します。

そのような中、現状を打破するために、課題解決に必要なスキルやノウハウを持つ「兼業・副業人材」を活用するという手法が注目されています。

■兼業・副業が注目される背景

少子高齢化の進行により、生産年齢人口(15~64歳)は1995年をピークに減少しており、2050年には5,275万人(2021年から29.2%減)に減少すると見込まれています。生産年齢人口の減少により、企業がフルタイムで人材を雇用することが年々難しくなっています。

https://www8.cao.go.jp/kourei/whitepaper/w-2022/zenbun/pdf/1s1s_01.pdf

 

■兼業・副業人材活用のメリット

経済産業省の資料において、企業の兼業・副業人材の活用において良かった点は「新たな知見の獲得」と「普段出会えないような人材との出会い」が挙げられています。

そのほか兼業・副業人材を活用することで、次のようなメリットが考えられます。

 

①社内にないノウハウや技術の獲得

自社の課題や状況にあった兼業・副業人材を活用することで、効率的にノウハウや技術を獲得できる。

 

②組織の活性化/社員のスキルアップ

普段接しない外部の知見や考えに触れることで、社員への刺激や社風改革、組織の活性化などに繋がる。

 

③資金と時間の節約

新規・未知の領域は自社で試行錯誤するより、その道の専門家や経験者に頼む方が資金も時間も節約できる。

 

④必要な時に必要な分だけ活用可能

事業運営で困ったことがあった際、環境変化や経営状況に合わせて、柔軟な期間や頻度で活用することができる。

 

⑤社員の業務量・負担の軽減

兼業・副業人材の活用で、社員の負荷を軽減し、より高付加価値な業務に集中してもらうことができる。

 

⑥雇用や事業承継のお試し期間

雇用や事業承継時のお試し期間として、互いの相性や環境を見極めた上で、長期的な関係に移行できる。

 

人材育成を目的に副業を容認する企業も増加傾向にあり、また外部環境の変化やテレワークの普及に伴い、兼業・副業に対する個人の関心も高まっています。
現状では、労働人口の14人に1人が、国内で兼業・副業人材として活躍をしているようです。

このような状況下で、「兼業・副業人材」を上手に活用することが、これからの時代の企業経営の一選択肢として、
また単なるアウトソース以上の価値を生み出すものとして認められてきています。

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