ジェンダーハラスメントの実態
2023年04月12日
毎年3月8日は、女性の権利と政治的、経済的分野への参加を盛り立てていくとした国際女性デー。
日本では、省令改正により、企業に男女賃金格差の開示を義務付け(※1)するなど、男女格差の是正に向けた取り組みが進められていますが、
社員や企業に悪影響をおよぼすジェンダーハラスメントの意味や職場での実態はどのようなものとなっているでしょうか。
※1 従業員数301人以上企業が対象(R5年4月現在)
■ジェンダーハラスメントの意味と背景
ジェンダーハラスメントとは、性別によって社会的役割が異なるという固定化された概念にもとづく嫌がらせや差別のことです。
「男性だから残業しろ」「女性だから掃除して」など、性別を理由として、役割を押し付けていることがある場合、
ジェンダーハラスメントに該当する懸念があります。
では、ジェンダーハラスメントの根底にある「男女平等の意識」は、職場でどのように受け止められているのでしょうか。
下記調査によると、47.8%の人が男女平等と感じていないという実態が浮き彫りになりました。
https://www.workport.co.jp/corporate/news/detail/834.html
ジェンダーハラスメントが起きやすい企業の特徴として、社員の男女比が偏っていることがあげられます。
男性が多い職場、女性が多い職場に異性が配属された場合、意見のしづらさを感じ、性別の概念による「お茶くみ」や「力仕事」などの依頼を断れない可能性が高いと思われます。
ジェンダーハラスメントは、生産性の低下、企業イメージの低下、離職率の増加、法的リスクの可能性など、企業にさまざまな悪影響を及ぼします。
こうした悪影響は、発生させないように防止することが重要です。
防止対策としては、以下の3点をまず行うと良いでしょう。
1.ハラスメントに関する企業方針の明確化 (経営者トップダウンで社員周知)
2.ハラスメント研修の実施 (意識づけ・周知、相談窓口の設置)
3.ガイドラインの制定 (加害者の処分対応・被害者の不利益行為禁止)
対策には時間がかかりますが、早急に対応できることから一つ一つ丁寧に実施していってください。