エンゲージメントを高めるための1on 1ミーティング

2024年07月23日

○社員のキャリアを育てるということ

社員の活躍によって売上が伸びることは、<いい会社>の要件に挙げられます。

なぜなら、経営方針と社員教育が同じ方向を向いていて、かつ、会社の存在意義が社会に貢献しているからです。

会社は、社会に貢献したいこと、実現したい未来、強み、行動指針、スローガンといった要素から作られた企業理念を持っています。

そして、企業理念に共感する社員と一緒に活動していくことが望ましいとされています。

しかし、企業理念があまり社員に浸透していない、あるいは、企業理念を共有するための教育方法がわからないという状況にお悩みの方もいるのではないでしょうか。

こういう状態が続くと、労使双方に不満がたまり、売上が下がり、会社も社員もキャリアに対する焦燥感を抱くことになります。

場合によっては、離職率を高める一因にもなるでしょう。

本記事では、「1on 1ミーティング」という手法をご説明しながら、会社がキャリア教育を担うことの重要性をお伝えします。

「1on 1ミーティング」を効果的に行えば、社員のエンゲージメントを高め、<いい会社>をつくっていくことにつながるでしょう。

 

○「キャリア自律」が社員にとっても会社にとってもいい理由

「1on 1ミーティング」とは、上司と部下が1対1で話し合う場・機会のことをいいます。

こう聞くと、「普段からコミュニケーションをとっているから必要ない」、「そんな簡単なことは言われなくてもできる」と思われるかもしれません。

「1on 1ミーティング」は、社員の「キャリア自律」を支援するために有効だといわれています。

「キャリア自律」とは、社員が自らのキャリアを会社に委ねず、自律してキャリア形成をしていくことをいいます。

現代は、答えのない不確実な時代といわれていますが、上司が明確な回答をもって部下に指示するという関係性が構築できない、または、職務記述書に記せるような業務の範囲や役割が固定的でなくなり、組織管理の転換期にあるといえます。

また、社員の描くキャリア像も典型的ではなく、多様になっているからこそ、キャリアに求めるものも多様化しているのです。

こうした転換期において、部下のマネジメント能力として求められているものも変わってきました。

社員が主体的にキャリア形成することによって、自らの仕事に対するモチベーションを管理することにつながります。

モチベーションの管理が適切であれば、社員は社内の活動に対して積極性をもって行動することができます。

これをサポートするのが、「1on 1ミーティング」の意義といえるでしょう。

 

○エンゲージメントを高めるための「1on 1ミーティング」

「1on 1ミーティング」を取りくむためには、まず、上司と部下の関係性を見直すことが必要です。

また、業務の進捗を話し合うわけでも、上司の意向を伝えるわけでもありません。

社員の自律具合に応じて異なりますが、「本人の希望する人物像」を追究するための場・機会であるということを認識しましょう。

「本人の希望する人物像」を描くことで、どのようなことがモチベーションになっているか気づきが得られます。

また、日常の業務に対する意義を見出すことができるでしょう。

そしてミーティングの結果に基づいて、職場環境を改善することが大切です。

職場環境を改善することによって、キャリア形成に役立つ教育が行われている、上司は困ったとき頼りになる、仕事の計画・決定・進め方を自分で決めることができる、働きに見合った待遇を得られている、育児・介護休業、年次有給休暇が取得しやすいなどの満足感を得られ、よりエンゲージメントが高まるでしょう。

 

○おわりに

今回は、「1on 1ミーティング」がエンゲージメントを高めるのに有効であるという内容を取り上げました。

正解は1つでないからこそ、創意工夫を凝らしていくなかで「1on 1ミーティング」は発展する可能性を秘めています。

企業理念の共有方法がわからない、部下のマネジメント方法に悩んでいるという方は、ぜひ「1on 1ミーティング」を採り入れてみてはいかがでしょうか。

当社では、「1on 1ミーティング」の運用方法や社員のモチベーション管理方法について、ご相談を承っております。ぜひご検討ください。

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