「割増賃金の計算基礎から除外できる手当」の見直しについて

2024年12月06日

① はじめに(割増賃金計算の重要性)

働き方改革や多様な労働形態の普及により、割増賃金(残業代、深夜手当、
休日手当など)の計算は企業にとってますます重要な業務となっています。

しかし、この計算方法について正確な理解がないと、思わぬ労務リスクを
生じる可能性があります。

そこで今回は、「割増賃金の計算基礎に含めるべき手当」と「除外できる
手当」について、今一度確認していただければと思います。

また、賃金制度そのものを見直される場合は、ぜひ当社までご相談ください。

 

② 割増賃金の計算基礎に含めるもの、除外できるもの

割増賃金の計算基礎から除外できる手当としては、

次のようなものがあります。

(1) 通勤手当

通勤手当は、実費支給が原則であり、割増賃金の基礎には含めません。
支給方法が実費に沿ったものか、確認してみましょう。

(2) 退職手当

退職金や退職慰労金などの退職手当は、割増賃金の計算基礎に含めなくても
よいとされています。

従業員の退職時の支給方法についても再確認が必要です。

(3) 家族手当

家族手当も割増賃金の計算基礎から除外可能です。

ただし、実際の支給要件や対象者を確認し、正確に計算できるよう
整理しておきましょう。

(4) 別居手当

勤務地の関係で家族と離れて居住する場合に支給される別居手当も、
割増賃金の計算基礎から除外できます

(5) 住宅手当

住宅手当も一部の場合で計算基礎に含めないことが可能です。
具体的な支給要件が明確であり、
各従業員に均等に適用されているかがポイントです。

 

③ 見直しのすすめ:賃金制度の整備について

上記の手当の支給方法や内容に疑問点がある場合、
賃金制度の見直しをご検討する良い機会です。

適正な割増賃金の計算が行われないと、未払賃金の問題が生じるだけでなく、
従業員との信頼関係にも影響することがあります。

また、企業ごとに最適な賃金制度は異なります。労働基準法に準じた形で、
どのような制度が自社に合っているか、再設計を検討してみてはいかがでしょうか。

当社では、割増賃金の計算基礎を見直す際のご相談はもちろん、賃金制度
そのものの設計・改善のお手伝いも承っております。

貴社の現状に最適な制度を構築し、
今後の成長と従業員の満足度向上に貢献できるようサポートさせていただきますので、
お気軽にご相談いただければと存じます。

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